2015年09月29日

ぼんやり … その2

松本竣介(1912〜1948)という絵描きさんがいます。2015年8月末に、彼の描いた風景の地を私は訪ねました。

『市内風景』と題された油彩作品は1941年(昭和16年)に描かれました。その場所は東京・神田/一ツ橋講堂と如水会館の裏手にあります。丁度私の背に首都高速道路がかかります。竣介が見た当時の建物も空もありませんが、わずかに湾曲した手前の道路が、名残を留めています。

お昼時と重なりました。見る見る白ワイシャツの集団が出来ました。紫煙をくゆらせて和んでいます。女性は一人、紺のジャケットを羽織りこちらを見ています。この集団の顔の照りやいっぷくの笑いは、陸にあがった亀のように見えました。しかし、何故かこの日常の形はとても大切なものにも、私は感じました。湾曲道路のプラタナス(街路樹)の葉はシンナリとしてありました。

その後、私は御茶ノ水駅聖橋に向かいました。

『並木道』という絵は1943年(昭和18年)頃の作品です。画面の色調や形態は、彼の詩情が織りこまれたものと思います。画面中央の街路樹のスケールに私は圧倒されるばかりです。

目の前の街路樹のイチョウの木を画面のそれに似せてもいます。次に、左手の方の紅梅坂を見やりました。全体、自然にJR御茶ノ水駅聖橋口に私の目は合わせて行きます。あっという間に時間が過ぎました。とても有意義な場所に立たせてもらいました。変わらずにある御茶ノ水駅の駅舎の高さには、いつもに増して感謝してしまいました。

ぼんやりした私の気分は、画面右下にある、普段は決して通ることはない幽霊坂に向かわせました。

(佐藤)

謹啓
この度、上野桜木の櫻木画廊で展示/「東京」ノート、「岩手」ノートその2(2015.09.08〜09.20)発表することができました。御足労ねがいました。ご覧いただき厚く御礼申し上げます。

2015年8月
佐藤比呂二
posted by 神田絵画教室 at 10:52| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月22日

矢野顕子さん

d8.jpg 
「ブーゲンビリヤ」257×364mm 水彩・鉛筆

高校時代からずっと矢野顕子さんという歌手が好きで、今もずっと聞いている。

はじめて聞いたときは、なんだか変わった声だなとしか思わなかった。
初めてビールを飲んだとき、あまり美味しく感じなかったように、本当の良さを理解するには時間がかかる。
高校時代に聞いていたときよりも、いまはもっと矢野顕子さんが好きだ。

先日観に行った有名な物故作家の展覧会で、「私にとって絵を描くことは苦痛そのもの」という言葉が残されていた。
それもひとつの生き方だと思うけれど、苦痛だけでは生きていけない。
楽しく生きるのにも努力が必要なのかもしれない。
当たり前のようなことだけれど、できれば楽しく生きていきたい。

矢野顕子さんの曲を聴いて、なんとなくそのような事を思った。


蔵野春生
posted by 神田絵画教室 at 01:51| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月16日

展示のお知らせ(講師・柳田)

告知です。

銅版画のグループ展に参加します。
南青山のギャラリーストークスにて
2015年9月23日(水)〜10月1日(木)
「Spiegelbild」
小さなギャラリーですが、25名の作家による版画の展示ですので色んな作品が観れるのではないかと思います。
自分はまだまだ銅版画を勉強段階なので、他の参加作家さんから刺激を受けられればと思います。

もう1つ、
銀座のあかね画廊にて
2015年9月28日(月)〜10月4日(日)
「Exhibition by ZERO!」
に参加します。
こちらは、あかね画廊さんの50周年記念の企画展です。多数の作家さんが0号の作品を持ちよります。

どちらも小品2〜3点での参加になると思います。お時間ございましたら、お立ち寄り下さい。

自分の告知の後になってしまって申し訳ないが、講師の佐藤先生が個展の最中である。
上野の櫻木画廊。
日暮里から谷中、根津神社の辺りは散歩するには気持ちの良い界隈だ。以前、あの辺りを高校時代の恩師達と歩いた。この界隈に関するうんちくを聞きながらぶらぶら散策したのが良い思い出だ。
夏の猛暑が鳴りを潜め、ふらふらと出歩くには良い気候になった。何とか時間を見つけて画廊を訪ねてみたいものだ。

柳田
posted by 神田絵画教室 at 20:26| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする