2017年01月29日

展示のお知らせ(孫崎)

数日前の寒い朝、
最寄り駅の踏切を渡ろうとしたところへ
カートを引いていく若者が前を横切っていった。

荷台にはプラスチックケース。
その中には見慣れた絵具がぎっしり。
油の入った瓶、無造作に突っ込んでいる筆たち、ぼろ布。

ああ、そんな時期だな。
同じ頃の自分を思い出す。
受験に向けて、毎日ひたすら絵を描く日々。
描けなくても無理やり描く日々。

20年。
その長さを改めて思い知らされ、ぞっとする。
あれから自分は何者かに成れたのだろうか?
あの頃から何か変わっただろうか?

一方でこの20年間、休むことなく絵を描いていたことも事実である。
描いてきた作品たちは過去の自分の集積だ。
その時はその時で一生懸命描いた作品。
それでも、しばらく経つと
つまらない作品に思えてくる。
そこで、また新しい絵に向かっていく。一生懸命描く。
またしばらく経つと未熟な作品に見えてくる。
そしてまた新しい絵に取りかかる。
永遠にこの繰り返しだ。
そうした時間の蓄積が無駄ではなかったと信じたい。

今現在の等身大の自分を見ていただく。
そういう思いで発表するグループ展です。
ご高覧いただければ幸いです。

「Sei Oggi ーそれぞれの今日ー Vol.2」
2017年1月30日(月)〜2月4日(土)
am11:30〜pm7:30(最終日はpm5:00まで)
うしお画廊 中央区銀座7-11-6 イソノビル3F

孫崎
posted by 神田絵画教室 at 22:22| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月02日

去年のこと(蔵野)

去年の10月末に教室を引っ越した。

教室の棚の増設、看板の作成などをし、ちょっとした大工仕事が続いた。
作った後に見ると大したことはないが、看板一つ作るのにも、思った以上に大変で、ずいぶん時間がかかってしまった。

今は必要な物が一通りできあがり、ようやく引っ越しが終わったな、という気持ちだ。

教室は駅から近くなり、広くて明るくなった。

駅前にしては珍しく視界が開けているのも、けっこう気に入っている。

生徒さん以外の方も、お近くにお越しの際は、ふらっと遊びにいらしていただけると嬉しいです。


蔵野

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posted by 神田絵画教室 at 20:45| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月07日

ぼんやり・・・その8(神田の鳥鍋) (佐藤)

蔵野先生から声が掛かった。「写真撮るにはいい時間ではないですか」。有り難い。はっ!忘れるとこだった。わたしは早速、シャッターボタンを押した。

10月17日(月曜日)。夜7時頃、明治創業の神田の鳥鍋の「ぼたん」のあかりはもうすでに灯っている。この時間帯しかもこの場所から撮れたことに、わたしはやはり有り難いもんだなと思う。

この日、神田絵画教室は引っ越しがあった。引っ越し前の教室からベランダごしに見る風景もこの日が最後になる。路地を隔てた向かいの木造造りの建物が明治から続く鳥鍋の料理屋さんの「ぼたん」。絵画教室は三階にあったので、ベランダに出た時には窓越しに畳部屋の有り様が見えたし、時には宴会によくある嬌声も聞こえてきたので、わたしは明治から続く風情も頼もしく感じているのかもしれない、むしろ、ガンバレというかほのぼのとした気分で見ていた。特にぼんぼりが燈るような風情を頑固に守って来たことに「明治ガンバレ!」とエールをおくるものでした。そして、この日、瓦屋根と灯りとも見慣れたころに出会いがあり別れがありと感じ入る次第でした。

今年、平成28年(2016年)、朝日新聞に100年前の「吾輩は猫である」が復刻掲載されました。

詳しくは「吾輩は猫である」が雑誌「ホトトギス」に連載され大評判をとったのは明治37年(1904年)の事。このことで小説家・夏目漱石が誕生したのである。

また、明治37年(1904年)という年は日露戦争(1904年2月〜1905年)がはじまった年でもある。この猫の目は何を見ていたのだろうか?

明治38年千駄木で正月を迎える。1月4日の午後。夏目漱石は寺田寅彦のふたりは高浜虚子を訪ねた。そこに寒川鼠骨がいたので、四人で本郷座に「金色夜叉」を観に行くが満員で入れない。

彼等は仕方なく神田の鳥鍋「ぼたん」へ流れる。

現在はスズメ一羽も猫一匹も見かけない神田須田町ですが、2年前には二つ目中心の「神田連雀亭」という寄席が出来た。これからも充実した気分を見せて行ってほしいと思う。

移転先の神田絵画教室はJR神田駅西口より徒歩2分とかからない場所に代表が定め動いてくれた。スタッフがいうのも気が引けるがほんとうに有り難いと思う。この環境、この近さ。この絵画教室からアプローチする人たちに出会いいつも刺激をもらっている。ここに来てくれるひとが居る。自分の描く世界に心を寄せているのをみて、やっぱりいいなと思う。夢を紡ぎ、自分の世界を謳っていく人たちがいる。みんなからエネルギーをもらい一時の刹那の感情にも新鮮に震えていたいと思っている。


佐藤
posted by 神田絵画教室 at 19:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする